文・大坂尚子、写真・柴田悠貴
ポップでカラフル、かつ主張の強いデザイン。増えていく傷は「勲章」だ。コンクリートの遊び場へ、さあ飛び出そう。
堺市原池公園を歩くと、視界に広がるコンクリートの海原。その無機質な色彩とは対照的な青空の下、板に乗った人たちが躍動していた。
1人がスケートボードを傾け、プールと呼ばれる大きなくぼみの中へ滑り降りた。太い車輪が音をたてて加速。その勢いのまま反対側の斜面を一気に駆け上がり、体とボードが一体になって宙を舞った。「パタン」。乾いた着地音が心地良い。
このスケボーパークの管理を委託されている「PSJ」の営業部長、中嶋寛寿さん(63)は言う。「ごつい服装で、街中で滑っている。不良みたいなイメージがあるかもしれないけど、ごく一部なんです」。見渡せば、スケボーに真剣に取り組む姿と笑顔ばかり。「こんなんもできるで」と、小学生の男の子が約90センチもある壁を登り、そこからジャンプ。まるで鳥にでもなったかのような気分になれるのでは――。
西日本最大級のパークができたのは10年前。夏の東京五輪で金メダルを獲得した西矢椛(もみじ)選手や四十住(よそずみ)さくら選手も、かつてここで技を磨いた。くぼみが連なる約2300平方メートルの「ボウルセクション」は中級者以上が対象。今年10月には、平らな地面に街中の縁石や段差を模した、初心者でも楽しめる「ストリートセクション」が新設された。スクールもあり、未経験者でも20分もあれば滑り出せるようになるという。
記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。
インストラクターの橋本風汰…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル